3. 仕様

3.1. MSM-PF梅端末回路ブロック

 下図にMSM-PF梅端末(ハード)の回路ブロック図を示します。

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 電源はコイン電池(CR2450)、USB電源(マイクロUSB)、エネルギーハーベスター(光または熱電)電源のいずれかを選択することができます。また外付けのウェイクアップタイマーによりMCUは超低消費電力の間欠動作をしています。
 通信モジュールにはBLEとPrivate LoRaを標準装備しており、いずれかを選択できます(後述の設定ファルにより選択)。オンボードで温湿度センサーを実装している他にデジタルセンサー(I2CおよびSPI)とアナログセンサーの外部入力端子を備え、アナログ、デジタルそれぞれ最大2台ずつのセンサーを接続することができます。なお差動回路動作のアナログセンサーの接続も可能ですが、その場合アナログセンサー接続台数は1となります。

3.2. MSM-PF梅端末ハード仕様

 下表にMSM-PF梅2端末ハードの仕様(主要項目)を示します。
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3.3. MSM-PF梅端末の外観

 MSM-PF梅端末の外観(上面、正面)を示します。簡易樹脂筐体を採用しておりサイズは幅70mm、奥行50mm、高さ40mmです。防水防塵未対策であることにご留意ください。
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 次の写真は筐体の蓋部を取り外した状態です。主回路基板の上にコイン電池(CR2450)基板を積み重ねた二階構造とすることで底面積の小型化を図っています。
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 熱電発電ハーベスターに対応した電源基板を準備しています。市販のペルチェ素子に放熱フィンを取りつけた熱電発電モジュールを接続することで、温度差発電による電力でMSM-PF梅端末を駆動することが可能です。熱電発電モジュールおよび電源基板に関する詳しい情報については別途お問い合わせください。
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3.4. コネクター、スイッチ、端子台

 MSM-PF梅端末正面には給電用のマイクロUSB端子が配置されています。この端子に5V出力のUSB電源を差すことでMSM-PF梅端末の駆動が可能です。なおこのとき次に示すSW1の操作が必要ですのでご注意ください。
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 MSM-PF梅端末奥面にはスライドスイッチSW1、SW3とボタンスイッチSW2の計3つのスイッチが配置されています。SW1は電源の切替スイッチでUSB給電モード/電源OFF/コイン電池またはハーベスター給電モードを切り替えます。SW2は強制割り込みスイッチで、このスイッチを押すとディープスリープ状態でもトリガーがかかりセンサー測定モードに強制遷移させることが可能です。なおSW3は未使用です。
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 左側面の配置されている端子台(上下8端子、計16端子)は外部接続センサー用の端子です。端子台への各種センサーの接続方法については次節3.5で説明します。
 右側面端末の端子台は上部がエネルギーハーベスター(光、熱電)電力の入力端子、写真下部がMSM-PF梅デバッグ用の端子です。ハーベスター接続端子の接続方法は3.6節で説明します。またデバッグ用コネクターについては別途お問い合わせください。
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3.5. 外部接続用センサー端子台への接続

 端子台への外部接続センサーの接続方法について説明した図表を示します。同形状の端子台(CN3、CN6)が基板上下に実装され番号が付与されていますが、正面から見たときCN3とCN6では番号の振り方が左右逆転していることに注意して下表にしたがって各種センサーを端子台へ接続してください。
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 端子台へのセンサーの接続は上表のバス種別に従って上の例のように接続します。
 各種センサーの接続は端子口に差し込み、センサーが固定されて離れない状態になれば接続できています。またバス種別を変更したいときにセンサーを繋ぎ変える場合のセンサーの取り外し方は、下図の例のように取り外したい端子口の上の細穴に、ジャンパー線の先端のような細長くて折れにくいもの(または専用ピン)を差し込みながらセンサーを端子口から引き抜くと外れます。なおあまり深く差し込みすぎると、センサー用の配線が外れやすくなりますのでご注意ください。
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3.6. エネルギーハーベスターの接続

 下図はMSM-PF梅端末をエネルギーハーベスター電源で駆動する場合の接続方法示した図です。ハーベスターの発電電力端子は主回路基板上のハーベスター入力端子台に接続するか、ハーベスター電源回路基板のコネクターに直接接続してください。前者の場合は主回路基板とハーベスター電源回路基板間を図のように接続する必要がありますので、ハウジング(SM02B-SRSS-TB(LF)(SN)、JST製)に合致したコネクターを準備して接続して下さい。また正負極を間違えないように接続して下さい。
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3.7. センサー測定条件設定ファイル

 センサー設定ファイルの基本仕様(フォーマット)を以下に示します。通常はwebアプリ(設定ファイル自動生成ツール)によって自動生成されますが、エディターにより直接書き直すことも可能です。設定ファイルの仕様について詳細記述した「MSM-PF梅インターフェース仕様説明書」をエッジプラットフォームコンソーシアムMSM-PF部会メンバーに開示される予定です。
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3.8. ゲートウェイ

 MSM-PF梅端末とクラウド(エッジプラットフォーム)間に介在するテセラ・テクノロジー製ゲートウェイの仕様を以下の表に示します。このゲートウェイは非売品であり実証試験用貸出機であることにご注意ください。
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 同等機能で購入可能なゲートウェイとして、九州テン社製QRIoTXを準備しています。QRIoTXの仕様は九州テン社のホームページ(https://www.qten.co.jp/products/QRIoTX.html)をご参照ください。